2016/12/30

2016 シーズンレビュー 5: 投手MVP: Max Scherzer

【先発】 

WLGSCGIPSOERAWHIPHR/9K/9K/BB
Max Scherzer207341228.12842.960.971.211.25.07
Tanner Roark1610330210.01722.831.170.77.42.36
Gio Gonzalez1111320177.11714.571.341.08.72.90
Stephen Strasburg154240147.21833.601.100.911.24.16
Joe Ross75190105.0933.431.310.88.03.21
A.J. Cole128038.1395.171.331.69.22.79
Reynaldo Lopez536044.0424.911.570.88.61.91
Lucas Giolito014021.1116.751.783.04.60.92
チーム投手MVPはナ・リーグのサイ・ヤング賞投手Max Scherzer。当然ですね。先発数、投球イニング、勝ち星、奪三振WHIP(つまり防御率を除くほぼすべてのスタッツ)でチーム先発陣トップですから。玉に瑕と言えば、被本塁打が少し多いくらいでしょうか。大型FA契約で入団して2年目で、しっかり結果を残しました。

そのScherzerを防御率で上回ったのがTanner Roark。2.83はナ・リーグ6位。2015年にはチームの都合に振り回されましたが、今季は、まず4月23日に1試合15奪三振というキレッキレの登板を見せると、その後も安定したシーズンを送り、ポストシーズンに至るまでローテーションを守り切りました。2014年に見せた先発適性は本物であったことを十二分に示し、来季も先発の柱として期待されます。

「山あり谷あり」という印象が残ったStephen Strasburg。FA前最終年として迎えた今季。開幕から好調だったこともあってこのままFA市場で出ることが濃厚と思われた矢先の5月、突如7年の契約延長に合意してくれました。その後も好調は続き、背中の痛みで6月のDL入り(その影響でオールスターも欠場)したものの復帰後も白星を重ね、7月15日を終えた時点でなんと13勝0敗。7月のリーグ月間MVPも受賞し、このままサイ・ヤング賞への道を突き進むかと思われました。が、8月に入って3連敗、その上、肘痛のため再びDL入り。マイナーでの調整登板だけで復帰してきましたが、9月7日の復帰戦、3回表のイニング途中で右腕を抑えながら途中降板し、そのままシーズン終了となりました。ひとまず2度目のTJ手術という事態には至らず、リハビリを続けていますが、来春、どういう状態でキャンプインしてくるか、心配でなりません。

もう1人、けがに泣かされたのがJoe Ross。昨季彗星のように現れ、そのまま今季もローテーション投手として開幕。4月に3連勝で地位を固めると、その後もローテーションで投げ続けましたが、7月に肩を痛めてDL入り。肩だけに心配しましたが、休養とマイナーでのリハビリ登板を続けて9月下旬に復帰。ポストシーズンでも投げましたが、まだ本調子ではなかった。こちらもキャンプでの状態が注目されます。

はっきり残念なシーズンだったのがGio Gonzalez。パパになって初めてのシーズンではりきっていたのか、開幕から5月半ばまでは好投していました。が、5月23日に3被弾で7失点と打ちこまれると、以降シーズン終了までの防御率は5.58という惨憺たるもの。NLDSでも第3戦で先発しましたが、5回裏を投げ切れずに終わりました。オプションが行使され来季もローテーションで投げることはほぼ確実ですが、奮起してもらいたいですね。

Strasburg、Rossが故障離脱したことにより回ってきた先発機会。最初に試されたのは、トッププロスペクトのLucas Giolito、そしてReynaldo Lopezでしたが、2人とも必ずしも期待に応えることはできず。結果的に9月はA.J. Coleが穴を埋めることになりました。3人については、それぞれProspect Profileの記事をご参照ください。(GioiltoLopezCole

【ブルペン】

SVHDGGFIPSOERAWHIPHR/9K/9K/BB
Blake Treinen122731767.0632.281.2240.78.52.03
Shawn Kelley713672658.0802.640.8971.412.47.27
Oliver Perez*01564740.0464.951.4500.910.42.30
Felipe Rivero*11647849.2534.531.1680.79.63.53
Matt Belisle0440646.0321.761.0870.46.34.57
Jonathan Papelbon191373035.0314.371.4570.88.02.21
Sammy Solis*09371041.0472.411.2680.210.32.24
Yusmeiro Petit11361662.0494.501.3231.77.13.27
Mark Melancon170302829.2271.820.8090.38.29.00
 (*は左投手)

7月末のトレードでMark Melanconを迎え、ようやくJonathan Papelbonを首にしました。遅い。ともかく、以降NLDSに至るまで、Melanconが実にいい仕事をしてくれましたが、そのMelanconがFAで退団(ジャイアンツに入団)してしまったため、ナショナルズの来季のクローザーは白紙状態です。

中継ぎ陣は皆それぞれによく頑張ってくれたと思います。前半戦だけならホールド数トップだったFelipe Rivero。将来のクローザー候補の左腕でしたがMelanconとのトレードでパイレーツに放出。73試合登板とシーズン通じて頑張ってくれたBlake Treinenがホールド数ではトップと大車輪の活躍。シーズン終盤はこのTreinenとShawn Kelleyがメインセットアッパーを務めました。

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