2017/01/05

Prospect Profile #25: Trea Turner

[2017年1月最終更新, 2015年8月オリジナル]

2017年、あけましておめでとうございます。本年最初のブログ更新は、Turnerが打線を引っ張り、今年こそポストシーズンを勝ち抜いてくれることを願って、こちらの記事の更新にしました。皆さま、本年もどうぞよろしくお願いします。(2017年1月)

このシリーズ全体25回は、2014年12月にトレードが決まったものの制度上2015年6月までパドレス傘下に留まるという奇妙な経験をし、そしてこの8月には早くもメジャーにたどり着いたTrea Turnerです。(2015年8月)


[Player Data]
Name: Trea Turner
Position: SS
Born: June 30, 1993
Birthplace: Boynton Beach, FL
School: North Carolina State University
Height: 6-1
Weight: 175
Bats: Right
Throws: Right
Draft: 2014-1(13) *Padres
Acquired: Trade(December 2014)
BA Organization Rank: 2(2015) →2(2016)
BA Overall Rank: 65(2015) →9(2016)

[Scouting Report]
何と言っても売りはスピード。盗塁数はもちろん、内野安打の多さも圧倒的。守備でも俊敏な動きも目を引くほど。この足を活かしたエネルギッシュなプレーでチームを引っ張る選手となることが期待される。

コンタクト中心のため長打力はそこまで期待できないが、将来的には10本塁打前後は打てると見込まれる。選球眼はそれなりに良く、.350程度の出塁率は期待できることからリードオフも十分勤まる。

守備の動きも素晴らしく、必ずしもロケットアームというわけではないが十分ショートとしてやっていける見込み。

(2017年1月 追記)
チーム事情から2016年シーズン後半はセンターを守った。急造らしい粗さも見られたが、守備範囲、肩とも及第点を与えられるものだった。オフにAdam Eatonをトレーで補強し、2017年シーズンにはショートに戻る見込み。

[Background]
高卒時にもパイレーツからドラフト20順目で指名されたが、このときは進学を選択。大学は名門ノースカロライナ州立大で、1年からレギュラーとして活躍し(1年のときはサード、2年以降はショート)、毎年3割を軽く超える打率とリーグトップクラスの盗塁数を記録。

2014年ドラフト1順目全体13位でパドレスから指名されるとすぐに契約し、Eugene(A-)に合流。必ずしも成績を残したわけではなかったものの、1か月足らずでFort Wayne(A)し、ここで46試合216打席に立って.369 /.447/.529と結果を残した。秋にはアリゾナ秋季リーグに派遣され、そこでも9試合で打率4割、加えて7盗塁と自慢の足も披露。

このように順調なプロ1年目を終えたTurnerであったが、2014年12月にパドレス、ナショナルズ、レイズの3球団の間で11人もの選手が動く大型トレードで、ナショナルズに移籍することが決まった。ただし、ルール上、ドラフト後の入団契約から丸1年が経過するまではトレードが認められないため、形式上はPTBNLと発表された。

オフの間に何らかのアレンジが組まれることもなく、パドレス傘下のSan Antonio(AA)の選手として迎えた2015年シーズン。微妙な立場ながら58試合254打席で.322/.385/.471という文句のつけようのない成績をしっかりと残し、リーグのオールスターにも選出。

そして、2015年6月14日、晴れて正式にナショナルズに移籍。

ナショナルズ傘下では、当初Harrisburg(AA)に合流したものの.359/.366/.513と結果を残し、わずか14試合でSyracuse(AAA)へ昇格。最初の5試合は18打席ノーヒットと一瞬苦しんだが、直後に13試合連続ヒットを記録。その後も順調に記録を残し、オールスター前座のFutures Gameに選出・出場。8月20日までの48試合205打席で.314/.353/.431、14盗塁を記録し、ドラフト指名からわずか1年2か月後の8月21日にメジャー昇格し、同日途中出場でデビューを果たした。当初はベンチを温めることが多く、なかなか初安打も出なかったが、9月に入ると、初安打、初本塁打を記録。シーズン後のプロスペクトランキングでは、組織内ではLucas Giolitoに次ぐ2位ながら、メジャー全体でトップ10前後(BAの全体9が最高)の高い評価を受けるに至った。

迎えた2016年シーズンの活躍は2016年のシーズンレビューで書いた(記事へのリンクはこちら)のでここでは割愛しますが、MLBを代表するスター選手になる可能性さえ感じさせてくれる素晴らしいシーズンとなりました。

[Comment]
期待に違わぬ、いや、期待を上回る内容でメジャーに定着しました。2017年は、他球団から研究されることで、いわゆる2年目のジンクスに陥る可能性もありますが、「足にスランプはない」のであまり心配はしていません。このままスター選手への道を歩んでくれることでしょう。(2017年1月)

まさかこの記事を書く前にメジャーデビューを果たすとは予想していませんでした。マイナーでの成績は十分。このオフにFAとなる予定のIan Desmondの後釜としてすんなりメジャーに定着することを期待しては期待し過ぎでしょうか。(2015年8月)

2 件のコメント:

ララ さんのコメント...

こんにちは~、Turnerの昇格早かったですね~。AA/AAAでほとんど躓かなかったのが驚きました。しばらくはでも控えでプレーするんですかね?来季の開幕レギュラーを目指すなら、今期中にある程度のプレータイムが欲しいところですが、Desmondがいるし、PO争いもしてるので難しいところですね。2B/3Bあたりでも少し使ったりするんでしょうかね?

estoppel さんのコメント...

ララさん

いつもコメントありがとうございます!
Turnerの昇格には私も驚きました。仰るとおり、Desmondの後釜として使えるかどうか試してみたいのはやまやまですが、Espinosaも控えているし、実際は代走・代打での起用ばかりとなるんでしょうね。使わないならマイナーで経験を積ませるほうが良かったようにも思いましたが、どうせマイナーのシーズンはまもなく終わるので10日くらいの差なら同じことかもしれませんから、まあタイミングについては文句はありません。

ボストンはすっかり秋風が吹いているみたいですね~。