2014/12/12

Detwiler をトレード放出

12月11日、ウィンターミーティングの最終日の夜になって、レンジャーズとの間でトレードに合意しました。ナショナルズは、Ross Detwiler投手を放出し、見返りにChris Bostick内野手とAbel De Los Santos投手の2人のマイナーリーガーを獲得しました。

Mike Rizzo GMは相変わらず素晴らしいディールをします。本当に敬服します。


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Ross Detwiler
47G (2W-3L-1SV) 63.0IP 21BB 39K 4.00/1.41 [2014 Season for Nationals]
132G(69GS) (20W-32L-1SV) 471.0IP 154BB 285K 3.82/1.37 [Carrier for Nationals]

2007年のドラフト1順目(全体6位)入団ということで、私が2008年初にブログを始めた当時は全体トップ100にも入るトッププロスペクトでした。将来のエースと期待していましたが、結局、それほどには成長できないままにナショナルズを去る日が来てしまいました。ちなみに、同期入団はJordan Zimmermann(2順目)、Steven Souza(3順目)、Derek Norris(4順目)等。

契約時の約束により、ドラフトされた年の9月末に1イニングのメジャーデビューを果たしていましたが、実質的には2009年に昇格し、この年の9月にメジャー初勝利。しかし、期待されて迎えた2010年のスプリングトレーニングで股関節を痛めて半年も離脱し、ローテーション投手に定着するチャンスを逃しました(あの当時の弱小ローテーションなら十分可能性はあった)。

最も輝いたのは、2012年でした。スプリングトレーニングで王健民John Lannanとの三つ巴の争いを制して開幕ローテーション入りを果たすと、レギュラーシーズンで27試合に先発し、10勝を記録。ポストシーズンでも、勝ち負けはつかなかったもののNLDS第4戦(Jayson Werthのサヨナラ弾で勝った試合)に先発して好投しました。

これで一皮むけたかと思われましたが、翌2013年はまたも今一つピリッとしないピッチングを続けた挙句、夏場に背中を痛めてリタイア。そうこうしているうちに、Tanner Roarkの台頭などもあって先発投手としての地位が低下。遂に2014年はブルペン投手としてフルシーズンを過ごすことになった上、ポストシーズンのロースターから外されるなど、チーム内における存在感は下がる一方でした。

基本的に持ち球は速球(シンカーとフォーシーム)のみ。これまでにチェンジアップやカッターの習得も試みてきましたが、どれも実戦で武器となるほどのものにはならず。このレパートリーの少なさが、先発投手として成功できなかった理由と言えるでしょう。

オフに入った当初はノンテンダーという予想もありましたが、契約は提示された上でのトレードとなったことで、球団に見返りを残してくれたという意味でも、望まれての移籍となったという意味でも(しかもレンジャーズは先発投手として考えているらしい)、現状で考えられる限り最も良い結末となったのではないでしょうか。

この7年間ずっとフォローしてきた選手の1人ということで感慨深いものがあります。

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獲得した2選手は、いずれもトッププロスペクトと呼べるほどではありませんが、若くて、将来メジャーに上がってくる可能性は十分ある楽しみな選手。本当に良いトレードです。

Chris Bostick (2014 Season for A+)
130G 556PA 11HR 47BB 116K .251/.322/.412 24SB 
21歳の右打ちの二塁手。ニューヨーク州の高校から2011年のドラフト44順目(全体1336位)という極めて遅い順位での指名ながらアスレティックスに入団。Rk、SS、Aと順調に昇格したところで、昨オフ(2013年12月)、Craig GentryJosh LindblomとのトレードでMichael Choiceとともにレンジャーズに移籍。2014年はA+で上記の成績を残していました。

パワーがある二塁手というのはかなり珍しい素材(ん?Espinosaという名前の似たタイプの選手がいたような気が・・・)。現時点では三振が多いものの、まだ21歳と若く、来季はおそらくA+をもう1年経験するのではないでしょうか(AAの二塁手はアリゾナ秋季リーグに派遣されたTony Rendaが務めるはず)。1年くらい足踏みしても、まだまだ大化けへの期待感を持たせてくれる選手です。守備はよく分かりません。

Abel De Los Stanton (2014 Season for A and A+)
41G (5W-3L-8SV) 56.1IP 18BB 65K 1.92/0.96
ドミニカ出身のブルペン右腕。米本土に上陸したのは2011年。当初は先発でしたが、今一つぱっとせず。2013年に本格的にブルペン投手に転向し、昨季、上記の成績を残して評価を高めている。先発時代から一貫して四球が少ない点は評価ポイント。ブルペン投手に回って、奪三振がイニング数を上回るようになっている。これをAAに上がっても続けられるかどうか。

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