2016/09/03

2016年8月をふりかえる

昨年は失速して負け越した8月。今年はその失敗を繰り返しませんでした。
何が違うって?? クローザーですよ。笑

いや、真面目な話をすると、今月は打線で勝ちました。今年は4,5月が投手力、投手が落ち込んだ6月は打線がカバーし、打線が冷え込んだ7月はまた投手力がチームを引っ張り、そしてこの8月は苦しんだ投手陣を打線が支えました。こういうのを投打が噛み合っているというんでしょうね。いいチームになってきました。

[National League EAST End of August 2016]
WLPCTGB
Washington78550.586-
New York69640.5199
Miami67660.50411
Philadelphia60730.45118
Atlanta50830.37628

17勝11敗としっかり勝ち越し、もたついた2位以下との差を広げることに成功しました。要因はスケジュールに恵まれたこと。まずDバックスをスウィープして8月をスタートすると、途中苦しい時期もありましたが、最後はフィリーズをスウィープして締めくくりました。その間にブレーブスと7戦やって5勝。こうした弱いチームにしっかり勝っておくことが最終的には重要になってきます。

7月末時点で地区2位だったマーリンズが今月だけで8つも負け越し、3位に転落。月間貯金1のメッツが2位に浮上。とはいえ、そのメッツも投打に故障者が出ており、ワイルドカード争いでも圏外に落ちています。フィリーズは最後にナショナルズにスウィープされるまでは月間貯金1とまずまず頑張っていました。ブレーブスは多少勝率を上げて、ちょうど100敗のペース。

[Pitcher of August 2016: Mark Melancon]
GSIPWKERAWHIP
Max Scherzer641.14513.050.80
Gio Gonzalez632.24313.580.98
Tanner Roark638.24262.561.19
Stephen Strasburg417.212410.191.98
Reynaldo Lopez316.22153.241.38
A.J. Cole212.20124.971.11
GIPSVHLDERAWHIP
Mark Melancon1513.2700.660.73
Blake Treinen1314.0044.501.21
Matt Belisle1112.0021.501.17
Shawn Kelley119.1143.861.07
Oliver Perez95.20012.712.65

チーム防御率4.13は30球団中の13位と並の成績に落ち込みました。先発もブルペンも同じくらい。見ていても派手に打たれる試合、大量失点するイニングが目立ちました。コロラドを含む長期のロードやシーズン最長の20連戦があったりで、特にブルペンに疲労感があったのではないかと思われます。9月は、(ロースターも拡大されるので)少しは休養を入れて、ポストシーズに向けた調整をしっかりしてもらいたい。

7月のリーグ月間MVPを受賞するほどの活躍を見せていたStephen Strasburgが、8月6日以降3試合続けて派手に打ち込まれ、22日には右ヒジ痛でDL入り。あくまで9月・ポストシーズンに万全の状態で臨むための調整との説明で、実際、復帰に向けて順調に調整を進めているようですが、心配しました。

その穴を埋めるべく、呼ばれたのがA.J. Cole。「忘れられた元プロスペクト」になりかけていましたが、2度の先発機会でいずれも好投と言っていいピッチング。このまま機会を与えられれば、メジャー初勝利も近いそうです。

メジャー初白星といえば、Reynaldo Lopezが13日に初勝利。18日にも11三振を奪って2勝目を記録しました。ただし、2試合とも対ブレーブス。他のチームからも勝ってもらいたい。(なお、Lopezはそろそろ投球回数制限でシーズン終了だと思われます。)

そんな若手に対して、ベテランの3人がそろって月間4勝を記録し、しっかり投げてくれました。投げるたびにノーヒッターを期待させるMax Scherzer。味のある投球で安定感抜群のTanner Roark。そして3人のうち唯一人無敗のGio Gonzalez。ポストシーズンに向けて、この調子を維持し、そこにStrasburgが戻ってくれば・・・ローテーションに死角はありません。

一方、ブルペン投手陣は連戦の疲れもあって、Oliver Perezに代表されるように打ち込まれ、ブルペン勝負で負けた試合もあったのは事実。しかし、Blake Treinen、Matt Belisle、Shawn Kelley、そして8月25日にトレードで加入してから4試合無失点中のMarc Rzepczynski。勝ち試合での体制ができてきました。

そのブルペン陣の大黒柱が、7月末に加入したクローザーのMark Melancon。チームトップの15試合に登板し、7度のセーブ機会すべてで成功。落ち着き払ったマウンドさばきで、見ているファンとしては全く安心して見ていられます。前クローザーとは大違い(笑)。ちょっと登板機会が多過ぎて、ポストシーズに向けてちょっとペースを抑えたほうがいいんじゃないかと思うほどです。

[Hitter of August 2016: Trea Turner]
PAAVEOBPSLGRHRRBISB
Trea Turner1310.3570.3660.5712751511
Anthony Rendon1180.3240.3900.539193200
Daniel Murphy1120.3070.3660.525215220
Jayson Werth1090.2550.3490.553208160
Danny Espinosa1070.2280.3300.3159291
Wilson Ramos990.2610.2930.44685170
Bryce Harper980.3100.3980.536183193
Clint Robinson450.3500.4220.3506060

冒頭にも書いたように今月のチームを支えたのは打線でした。月間チーム打率.279は全体で3位。7月は下から3位だったのに、今月は上から3位。なんとも極端に反転しました。ホームラン数はやや減速しましたが、得点は全体2位。

その打線を文字通り引っ張ったのが、Trea Turner。本職のショートではなく、セカンド、あるいはセンターを守りながらも、リードオフとして完全に定着しました。ホームラン5本もさることながら、二塁打が6本に、三塁打が3本もあり、長打率も素晴らしい数字となっています。盗塁数ももちろん特筆すべきですね。今、ナショナルズを、あるいはMLBを見ていて、最もワクワクする選手の1人です。

ワクワクする選手といえばもちろんこの人Bryce Harper。7月はプロ入り後最悪といっていいスランプでしたが、どうも肩を痛めていたとのことで、8月6日から13日までの試合を欠場し(DL入りはせず)、心配させましたが、この休養で打棒も完全に復調。復帰後、14日からの18試合には全イニングフル出場し、.333/.425/.594、3本塁打と大活躍。このままポストシーズンまで突入してもらいましょう。

他の選手も頑張りました。Daniel MurphyはMurphyにしては低い打率に終わったものの、チームトップの22打点。打率こそ低いもののの、Jayson Werthはチームトップの月間8本塁打。このリストの中で打率が最も低いDanny Espinosaでさえ出塁率は大したものです。

そして控えのClint Robinson。DL入りしていたRyan Zimmermanの穴をしっかり埋めるだけでなく、代打としても結果を残しています。

Zimmerman、それに控え捕手のJose LobatonもDLから復帰し、現状、大きな負傷者がいません。このコンディションをしっかり維持して、ポストシーズンに向かいましょう!

0 件のコメント: