2012/12/31

2012 シーズンレビュー5: 新人王 Harper

【新人王】Bryce Harper

リーグの新人王を獲得したのですから当然の選択。

4月29日にデビュー。Morseの開幕出遅れに加えこのタイミングで(不振だったとはいえ)Ryan ZimmermanまでDL入りとなり、打線のてこ入れが必要となったというチーム事情があったにせよ、FA権取得を1年遅らせるには十分とはいえ、スーパー2として年俸調停権を1年早く(計4回)得られるタイミングとは、予想外の早い昇格となりました。

開幕を迎えたAAAで21試合に出場して、84打席 .243/.325/.365 本塁打わずかに1本と、必ずしも好成績ではなかったにも関わらず昇格させたことで不安もありましたが、結果的には二度と後ろを振り返ることなく、レギュラーとして定着しました。

デビュー戦はLAでのドジャーズ戦。最初の2打席は投ゴロ、左飛に倒れたものの、第3打席で二塁打。さらに第4打席では犠飛で初打点も記録する順調な滑り出し。打席での存在感だけではなく、デビュー戦でも見せた強肩。そして積極果敢な走塁で一気にファンを魅了していきました。

走塁といえば、ただの単打と思われた打球で一気に二塁を陥れたことが何度もありましたが、何と言ってもハイライトは全米中継となった5月6日のフィリーズ戦。初回2死走者無しからCole Hamelsに故意死球をもらうと、続くWerthのレフト前シングルで一気に3塁まで進塁。そして、打者Chad Tracyの時、Hamelsが1塁へ牽制球を投げた隙にホームスチール(メジャー初盗塁)を成功させ、全米の度肝を抜きました。

デビューから15試合目となる5月14日のパドレス戦でメジャー初本塁打。5月の月間成績を.271/.355/.505で終えると、リーグの月間新人王に選ばれました。6月に入るとさらに調子を上げ、6月5日には初のサヨナラ打も放ち、一時は打率3割も突破。

7月に入るとやや調子を落とし、それもあってオールスターのファイナルボート選手としての選出は逃しましたが、最後の最後に追加招集されオールスターに出場

この7、8月の不調で打率を.250を切るところまで落としましたが、9月に入ると復調。9-10月の月間成績は.330/.400/.643 7本塁打と大暴れで、優勝争いに大いに貢献。2度目のリーグ月間MVPにも選ばれました。

ポストシーズンでももちろん全試合に先発出場。結果は.130/.130/.391とやや苦しみましたが、第5戦ではソロ本塁打も放っています。

そして、シーズン終了後、リーグ新人王を受賞。

19歳のシーズンとしてはメジャー史上でも最高のシーズンと言っていいようですが、あくまで「19歳のシーズンとしては」。次は、この形容詞が必要のない「最高のシーズン」つまりリーグMVPを受賞するようなプレーを期待しています。

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なお、今季ルーキー資格を持ってメジャーの試合に出場したのは次の10人。
Bryce Harper
Steve Lombardozzi
Tyler Moore
Corey Brown
Eury Perez
Jhonatan Solano
Sandy Leon
Carlos Maldonado
Ryan Mattheus
Christian Garcia

このうち、規定の出場機会(130打席、50投球回数)を満たし、ルーキーを卒業したのがHarper、Lombardozzi、Moore、Mattheusの4人。その他の選手はまだ来季もまだルーキー資格を有しています。

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